第63回日本糖尿病学会関東甲信越地方会会長を拝命いたしました、杏林大学医学部糖尿病・内分泌・代謝内科の安田和基です。
このたびは、「一隅を照らし、万里を望む糖尿病」というテーマで、2026年1月17日にパシフィコ横浜で開催いたします。
予想もしなかったコロナ禍は、医学においても、学会開催の存在意義を改めて考え直す機会となりました。特に糖尿病の場合、症例発表をベースとする地方会の意義が、内科の他の領域と比べ、ややおぼろげだったように感じました。糖尿病の治療薬は急速な進歩をとげましたが、病態に関してわかっていないこと、患者さんと対峙する臨床の場で答えに迷うこと、はたくさんあります。医学・医療の発見・マイルストーンは、緻密な症例観察と報告から生まれる、という原点に立ち返って、発表・ディカッションできるような大会にしたい、というささやかな願いを、このやや見慣れないテーマに込めてみました。
また同時期に横浜で開催されます第32回日本糖尿病眼学会総会を、本学会関東甲信越支部長の寺内康夫教授が主催されることもあり、両学会のジョイントのシンポジウムを予定しています。さらに、これまで当地方会では、メディカルスタッフの表彰はありましたが、今回は若手医師の意欲的な発表を表彰するセッションも予定しております。
地方会は専門医単位取得・維持のためだけの場ではないはずです。明日からの診療、未来の医療の発展に益するような、充実した一日を過ごしていただけますよう、全力で努めたいと存じます。
多くの皆様のご参加を心よりお待ちしております。